青タグ付きズワイガニを有名旅館で食す!

冒頭に書いたように蟹には目がありません。真冬に、山陰の境港で陸揚げしたもののうち、特別の基準に合格した、船の名前が書いたタグ付きの蟹を玉造の有名旅館でフルコースで2人で食べました。刺身、焼き物、すき焼き、今日水揚げしたプルンプルンの目にもあやな青タグ。見た目は解体してあるので原型を留めてはいませんが、ぴかぴか光ってよく太って、普通食べる蟹の脚とは雲泥の差。ズシリと重いけれど、刺身が喉をスルっと通ってしまう。ああもったいない、早くもお腹がいっぱいになりそう。でも母と2人で全て完食しました。もちろん、境港で安く制限時間付きで食べられるところもあるけれど、せっかくならこうしてフルコースで戴いて、その後玉造の名湯に入る方がずっといい。贅沢だけど、心の贅沢も得られるから大満足です。


一泊6~7万円(二人で)のプランで戴きました。


高いと感じるのは、先ほど書いたように、境港で漁師の方に混じって食べれば、青タグ蟹は食べられなくても、取れたての最高の蟹を制限時間で食べ放題できるし、それはメチャクチャお安くたべられるので、客観的にコースにすると高いとは思います。ですが、それでも、私は山陰の名旅館で戴くタグ付きの蟹のフルコースをこれからもお財布に余裕がある時は続けます。旅館の佇まいや、接客、お風呂、総合で、心までほっこり、最高級の蟹を戴けて大満足です。母も喜んでくれますので、高いけど適正価格だと思います。ちなみに連泊して、2日目は島根和牛のフルコースです。自分にご褒美、としてはそう高くないかもです。


既に述べましたが、重さと質でその日の最高級と判断された蟹ですから、刺身だけでなくうまみエキスが詰まってどれもプリプリしています。新鮮さ、身のしまり具合、重量、つやつやした光沢、視覚的にも目のご馳走です。刺身から始まり、煮物、焼き物、すき焼き、雑炊、もちろん素手で食べる湯でたものも、とにかく太くて味が濃い。水っぽくない。どうぞ一度召し上がってください。私がこうして書くよりずっと美味しいことに気付かれると思います。素晴らしさは、他で食べる蟹と較べて初めて分かることです。あとは、母子2人旅で掘りごたつに入り、絶妙なタイミングで調理したりお話をしてくださる仲居さんに寄るところも大きいですね。他のものとの比較として、2日目はA5ランクの島根和牛のフルコースでしたが、こちらも同一価格で素晴らしく美味しくはありましたが、良いお肉はある程度色々な地域で口にすることができるので、1日目の青タグ蟹の方に軍配が上がるでしょうか?もちろん素晴らしく美味しく戴き最高でしたが、敢えて比較すると、という話です。蟹の季節になりました。今年も寒さに負けず、山陰目指して毎日を頑張ろうと思います!是非行かれることをお勧めします。足立美術館で芸術にも触れることができます。名旅館はたくさんありますが、私達のご贔屓は「白石家」さんです。お勧めします。

 

努力や工夫をしなければ食べられない程のお値段ではありませんので、しいて努力や工夫と言えるかどうかわかりませんが…。他でまがい物の蟹や肉を食べない、は不文律として守っています。不味い食材で妥協していると、だんだん本物が美味しくないように印象付けられてしまいます。例えば食べ物屋さんの蟹とか焼き肉屋さんのカルビばかり食べていると、もうこれで十分なような気がしてきて、もうお取り寄せでいいか~安いけど、となり、名湯に入る喜びも、絶妙なタイミングで焼いてくださるあの素晴らしい思いをしないでもいいか~、となったりします。冬で寒いけど、行けば「やっぱり来てよかったあ」となりますので。こういう努力や工夫をしています。